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新鮮!情報便(第29号)

2010.12.29

ルプラスのお仕事

新鮮!情報便第29号をお届けいたします。今年も残すところあとわずかとなりました。今回は「今年の冬も寒波がやってくる?」をお届けします。

■INDEX—————————————————-
▽時の話題「今年の冬も寒波がやってくる?」
▽ちょっとしたことわざ~「渡り鳥早き年は雪多し」————————————————————–

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▽時の話題「今年の冬も寒波がやってくる?」

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年の瀬が近づき寒くなってきましたが、皆さん如何お過ごしですか?昨年の冬は元々暖冬予想でしたが実際には相当な冷え込みとなりました。12月中旬、1月前半、2月前半には北海道から北陸まで記録的な大雪を記録しました。今年の夏は猛暑でした。今年の冬も30年に一度の異常気象の年になるのでしょうか。

●どうして今年の夏は猛暑になったの?
今年の夏(6-8月)の平均気温は平年を大きく上回り、1898年の観測開始以来最高を記録する猛暑となりました。東京海上グループの共同研究先である東京大学によれば、2010年7月から日本から遠く離れたペルー沖の水温が低下する「ラニーニャ現象」が起きた事が、猛暑の大きな原因であったとのことです。

●ラニーニャ現象とは?

太平洋ペルー沖の海面付近の暖かい水が、強い東からの風(貿易風)によって西側の東南アジア近海方向に押し出され、下の冷たい水が海面付近にまで上がり、ペルー沖の水温が下がることをいいます。

●どうしてラニーニャ現象によって日本は猛暑になったの?
ラニーニャ現象によって、熱帯域の東南アジア近海で暖かくなった水が蒸発し、暖かい空気となって上昇し、中緯度域の日本付近で下降しました。その結果、勢力の強い太平洋高気圧がつくられ、日本付近は猛暑になりました。気象の世界では、ある場所の気圧と遠くはなれた場所の気圧がシーソーのように伴って変化する現象(テレコネクション)がよく知られています。ラニーニャ現象による猛暑はその代表的なものです。

●今年の冬はどうなるの?
ラニーニャ現象の冬は、以下のイメージ図のとおり、東南アジア近海で生じる上昇気流が、西から東に吹いている風(偏西風)を中国付近で北に押し上げるため、偏西風は日本付近で南に蛇行します。その結果、北からの寒気が日本付近に入りやすくなるため、日本は寒い冬になりやすいといわれています。
今年の冬も寒波がやってくるのでしょうか?

話題提供元:(株)東京海上研究所 地球温暖化研究グループ
【ご注意】 この情報は2010.12.27時点の情報です。

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▽ちょっとしたことわざ~「渡り鳥早き年は雪多し」
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カモメなど北からの渡り鳥が早めに訪れる年の冬は、ユーラシア大陸に北極からの冷たい高気圧が早めに張り出し、日本に寒気が流入するため、日本の冬は厳しく、雪が多く降る傾向があるということわざです。

話題提供元:(株)東京海上研究所 地球温暖化研究グループ

【ご注意】 この情報は2010.12.27時点の情報です。